No.3362

見知った背を追い寄宿舎を出た先でわたしは少し後悔をした。昨夜から愚図ついていた空は機嫌を直し澄んだ空気と満天の星を瞬かせている。その星明かりの下、天へと手を伸ばしている書痴仲間の姿が余りにも儚く見えつい声を掛けた。驚き振り返る白羽の頬が鈍く光るのを見るなんて思っていなかったから。

#FLOWERS

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